
「逃亡者」「坂路の申し子」「栗毛の超特急」「サイボーグ」「努力する天才」「戸山為夫の最高傑作」… いずれもミホノブルボンが現役時代に付けられたあだ名である。 1989年4月25日に生を受けた時から運命は始まった。 常に「距離不安説」の批評を受け続けながらも走り続けた挑戦の馬であり、 あのトウカイテイオーも3本で根をあげたほどの坂路を4〜5本も走り続けた根性の馬であり、 スプリングSで対戦したサクラバクシンオーをビビらせマイル路線に追いやった鬼神の馬であり、 タービーでは手の内を全てさらけ出しながらも絶対的圧勝劇を演じた王者の馬であり、 ブルボンの闘いぶりを見て関東陣も慌てて坂路コースを導入したという、革命の馬でもあり、 それでも、ちょっぴりレースの駆け引きは苦手。 後に、戸山調教師が亡くなられたとき、慈しむようにレースをひっそりと去った心優しい馬でもある。 そして、12才になった今でも鍛えられた肉体からは独特のオーラを感じさせながらも ファンが来るたびに近づいては愛嬌たっぷりのポーズをふりまいてくれ、ファンのコールに応え続けている 今でもきれいで、かっこいい馬だな、と思う。 ちなみににんじんとリンゴが大の好物だったりする。 |
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おすすめの本を1冊紹介してみたい。 「鍛えて最高馬をつくる ミホノブルボンはなぜ名馬になれたのか」 (戸山為夫著:情報センター出版局) この本は、ミホノブルボンを育てた一調教師戸山為夫氏が、 入院時、死のまぎわにしたためて後に 同じ厩舎の弟子達によって 世に出された本である。読んでみると、ミホノブルボンを鍛えるのは 確固たる 理論や信念に基づいて育てられたことが分かるだけでなく、 「なぜ、ミホノブルボンには武や岡部などでなく、ずっと小島騎手を 乗せ続けていたのか」や「生産牧場の重要性」、「坂路調教やインター バルトレーニングなどを導入するにあたっての苦悩と経緯」などが、 自らの体験・経験を元にして詳細細かに書かれている。 そして、例えば、 「騎手にとって、骨折とはニキビをつぶした程度の ようなものだ」等、強烈な表現の文章もありながらも読み終えると、 なぜかとても心優しい気分になってしまう。 ミホノブルボンファンならずとも是非ともおすすめしたい1冊である。 ただ、惜しむらくべきことに戸山調教師が薦めた複数放牧の吉田牧場で、 ブルボンは結果的に右後足を骨折してしまったのはせめての悲劇か…。 |
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